「TiMidity++」関連(付・SC-88Pro音色リスト) 2025年10月5日更新
今更GM/GS規格のmidiを話題にします。
サウンドフォント(*.sf2ファイル)という音色データファイルがあってGM/GS等の規格を考慮したサウンドフォントを TiMidity++ というソフトで使用するとGM/GS規格等のmidiファイルを再生することができる。使用方法や使用するメリットは色々な所に書かれているのでここには書きません。
Googleで検索すると色々古いバージョンの情報が出て来るが、今でも更新されていてWindows 11でも正常動作するプログラムは TiMidity++ 41 というフォークだけかもしれない。
TiMidity++ を使用するためにはサウンドフォントをどのように使用するかという設定を書いたconfigファイル(*.cfg)というものを作成する必要があるが、プログラム同梱の
sfviewer.exe や cfgforsf で基本的な configファイルは作成することができる。また、オプションでサウンドフォントの音色名をconfigファイルにコメントとして付記することもできる。
GM/GS等の規格を考慮したサウンドフォントは今でも色々無償公開されているが使用音素材が著作権的に怪しいものが大部分のようだ。クリーンに製作されたものは Fluid R3 と GeneralUser GS だけかもしれない。
かつてGM/GS規格のmidiファイルが盛んに製作されていた頃一世を風靡したmidi音源にSC-88Proというものがあった。その機能を使いこなしたSC-88Pro専用midiファイルも多く製作されていた。SC-88Pro用ファイルを再生するための機能はTiMidity++にも備わっているが、その音量や発声位置に合わせたconfigファイルを作成するという createcfg というソフトまで存在した(ここにある)。それを動作させるために必要なファイルの一部はGoogleやインターネットアーカイブで探す必要がある。
先程書いたようにサウンドフォントの音色名はconfigファイルに付記できるがdrumset行にドラムセット名を付記することはできない。プログラムを作成するのはちょっと面倒そうだったのでCopilotにPythonスクリプトを書いてもらった (2025/9/21修正)。
GM/GS等の規格を考慮したサウンドフォントにどの程度規格との互換性があるかを見るためにconfigファイルに代表的音源SC-88Proの音色名を比較用に付記するプログラムを作成しようと考えた(音色名だけを見てもそれほど意味がないことは承知しているが)。ところが必要となるSC-88Proの音色リストデータがネット上にありそうで無い。見つからないのはドラムの音色リスト。INVSC という互換VSTi用の日本語音色名のリストはあったが使えるかどうかわからない。そこでローランドが公開している取説PDFをテキストファイルに変換してエディターとエクセルとで加工して自作するした。その後 Sound Canvas VA のインストールフォルダ中に音色リストのTSVファイルが入っていることに気付いた。確認の上それを利用することにしたが、一部取説と相違していることがわかった。 これが最終的に作成したリスト (2025/9/23更新)。作成したプログラムはこれ (2025/9/24訂正)。
※訂正: 使用するにはconfigファイルを作成する必要があると最初書いていたが、TiMidity++41 を始めとする新しいフォークではconfigファイルのかわりにサウンドフォントファイルを直接読み込めるようになっていることに気付いていなかった。サウンドフォントをデフォルト設定のままで使うのであればTiMidity++は簡単に使用を始めることができる。